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執筆者の写真刀箱師 中村圭佑

机に置ける刀展示ケース 製作開始

前回製作した刀展示ケースコンセプトは、


・どこに置いても美術館のように鑑賞出来る

・壁掛け出来る


でしたが、今度作る展示ケースコンセプトは


・机に置ける


をコンセプトに作ろうと考えています。

前回作った以下のものを最高級品、四方透明なアクリルケースを安価品と位置付けるのであれば、

今回の展示ケースは標準~高級品の間位の位置づけ。

価格は以下ケースの10分の1以下で販売出来るよう、まとめたいと考えています。


(以下の写真は前回作った展示ケース)



ケースを全面アクリルにして終わり、であれば比較的安く作れるのですが、

見た目がチープになりがちで、刀剣という高価なものを飾った時に、

上手く作らないと刀自体の品格を落とす恐れがあります。

また、保護の観点でも構造は最低限しっかりしていないといけません。



では以前作ったケース(最高級品と位置づけた物)から何を削ったかというと、

主に以下です。


・角度や位置、光の強さを調整できる各種ライト(刃文用、地鉄用)

・白鞘や刀の証書を入れる為の収納エリア



「刀を掛ける」という最小限の機能を持った展示ケースにする事で価格を抑えています。

(調湿材入れるスペースは残しています)


とは言え、外装は以前と同じくオール金属で作るので見た目は以前製作の物と大差なく仕上がるのではないかな、と考えています。



前置きが長くなりましたが、

設計上のモデルはこんな感じになりました。




まずは短刀用から作り、良さそうなら刀用も作ろうと思います。


ライトは基本的に以下のように部屋にスポットライトを付けて刀身に当てることを検討しています。


光を当てやすくする為、以下のような工夫をしています。




が、それでも実際はかなり難易度が高いと思うので、


以下のツイートのように磁石の電池式ライトを付けられるようにしてみました。



ライトをかざすとこんな感じです。



ライトの線が気になりますが、そこはライトが安価な為文句は言えません。


地鉄も想像以上に良く見えました。


このライトは単4電池で連続10時間程持つらしいです。

コンセントから電気を取ってきているわけではないので、演色性(光の綺麗さ)は前回のライトと比較すると流石に劣ります。





机に置ける展示ケースを作ろうと思ったキッカケ

最近コロナウイルスの影響で「テレワーク」が増えていた事がキッカケです。


唐突ですが、私の部屋では下のように、製作した展示ケースに刀を入れて飾っています。

(部屋を暗くすると刀剣博物館に瞬間移動したみたいで最高)



疲れた時にふと刀を眺めると、不思議と集中力が戻る経験は愛刀家の方ならしたことがあるかもしれません。


私も集中力が途切れた時に漠然と刀を眺めたりするのですが、デスクのすぐ隣に飾ってあると手軽に刀を見れるので便利です。


まぁ、毎回刀袋から白鞘を出して抜けば良いだけの話なんですが、

毎日刀を抜いているとこれが意外に面倒くさい(私だけ?)のと、一度刀を手に持つと集中力が刀の方にいってしまい元の作業に戻るのに時間が掛かりがちです。(私だけ?)



個人的に展示ケースを作って良かったなと思うのは、


・白鞘を払う面倒臭さが解消された

・刀を手に持たないので集中力が適度に回復する


ので、割と元の作業にスムーズに戻れる事です。



ケースの壁掛けは安全上、壁へ穴を開けないと出来ません。


ですが、賃貸部屋だったりすると穴を開けられなかったりするので、それなら薄く小さめに作って机や棚の端っこにちょこんと置けるサイズの物を作ってみたいと思いました。 今図面を描いているので、この展示ケースが完成するのは5月初旬あたりになるかもしませんが、どんな物になるか楽しみです。

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