​中村圭佑 | 刀箱師

Keisuke Nakamura | KATANA CASE SHI

1987年12月22日生まれ。神奈川県横浜市在住。

千葉工業大学卒業後、約10年ほど㈱SEGAにてUFOキャッチャー等の設計開発に従事。

小さい頃から物作りが好きで、おもちゃの刀でチャンバラするのも好きだった。
高校生の頃にはネットオークションで日本刀の購入を検討するも家族の反対も考え断念。

 

30歳での育休中にふとしたことから本物の刀の美しさに触れ、刀の世界にのめり込み念願の1振を購入。毎日手軽に鑑賞したいという思いから部屋に美術館のように飾りたいと思うも、そのような製品が無く自作を決意。
片手間での製作は難しく、最初の1振購入後に退職を決意し刀の展示ケースを専門で製作する「刀箱師」としてSNSを中心に2018年から活動を開始。
2020年には日本在住の外国人有識者による審査を経て「おもてなしセレクション2020」を受賞。世界に発信したい日本ならではの魅力に溢れていると評価される。

「刀とくらす」をコンセプトに、現代の住宅に日本刀をアートとして、インテリアとして溶け込ませる活動を通して、日常の中で日本刀の美しさに触れられる機会を増やす事で、日本刀の持つ美術的な側面を多くの人に伝えたく活動している。

 

■メディア出演、受賞歴等

・テレビ:フジテレビMrサンデー

・新聞 :東京新聞、日刊ゲンダイ

・雑誌 :週刊日本刀、東京人、monoマガジン、Lightning、男の隠れ家、Nile’sNILE他

・WEB :マネ会 by Amebaリライズニュース刀剣ワールド日本刀ブログ「刀ブロ」

・受賞歴:おもてなしセレクション2020受賞

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製作する展示ケースのコンセプト

「刀とくらす」

「刀は現代では何の役にも立たないし怖い」という認識が世間一般的な感覚に多いようです。

ところで刀を部屋に飾る人は殆どいませんが、絵を飾る人は沢山います。

この違いは何でしょうか?

私は刀も絵も大きな違いは無いと思います。

絵は部屋を彩るだけでなく見る事で感受性を高め何気ない生活に「彩」をもたらす事でしょう。

刀も同じ。

刀の表面に現れた木目のような模様、刃文の中に見える水墨画のような世界、そして何百年という時代を経てきた錆の色や匂い。鍔などの刀装具には草花なども描かれています。

刀を手にした事で今まで見過ごしていた草花の美しさに改めて気がつきました。
これが刀が私の生活にもたらした「彩」です。
日本刀も絵などと同じアートの一つとして「現代なりの楽しみ方」があると考えます。

しかし現代では刀を身近で見る機会が無くなったことで「使えない、怖い」という刃物としての実用面だけがフォーカスされがちです。

私は日本刀をアートとして部屋に飾る「刀とくらす」というライフスタイルを多くの方に知って頂き、刀の持つ美しさを多くの人に身近に感じてもらいたいと思い活動しています。

また部屋に飾るからには、設置環境に左右されずどこでも美術館のように展示出来るものを作りたいと考えています。

その為に、美術館の展示ケースの構造を学びながら刀を安全に保管管理する方法を考え、同時に漆などの伝統技術も用いながら刀の持つ美を引き出す方法を日々考えています。

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展示ケースの安全面と取り扱い

私の作る展示ケースには自動調湿機が入っていません。

理由は、その機能を過信してしまい日々の確認を怠る可能性がある為です。

その機械がもし壊れてしまっていたら気づかないうちに刀を錆びさせてしまうかもしれません。

古来から日本刀は休め鞘に納め金庫や刀箪笥に入れて保管され大切にされてきました。

昔は温湿度管理が難しかった事もありこのような風習が今尚続いていますが、家電が発達し温湿度管理がしやすくなった今、住宅でも環境管理がし易くなっています。

その為、ケースに飾る際は室内に加湿器や除湿器などを置いて頂き、ケース内に設置された温湿度計を見てケース内の環境が適正に保てているか確認して頂くという「ひと手間」をあえて加えています。毎日少しでも刀の事を気にかけてほしい、という思いも込めています。

とはいえ急激な湿度変化は大敵ですので、それを防ぐ為にケース内には調湿材を入れています。

また、盗難防止と子供のいたずら防止として、鍵を複数付けています。

フロントドアやサイドパネルには透過性の高いアクリルを採用。ガラスと同レベルで刀身を綺麗に見ることが出来ます。(ガラスの採用を避けたのは、切っ先がガラスに当たった際に刃がかける事を防ぐ為です。アクリルはガラスよりも柔らかい為その心配がありません。)

刀身を置く部分には防水性とクッション性の高いスポンジゴムを使うことで接触面の錆びを抑えると共に、地震でも刀身がズレにくく落下しづらい工夫を施しています。

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​展示ケースづくりの先に

刀は昔から邪気を祓う神器として床の間に飾られ大切にされてきました。

昨今私を含む若年層や海外で日本刀に興味を持つ人が少しづつ増えています。

刀は見ていると不思議と心が落ち着きそして活力を貰えます。

部屋に刀を飾り気軽に毎日見れる事でその人の日々の生活がより良くなることを願っています。

そして家に訪れた別の人が「おっ、刀だ。美しい」と興味を持ってくれる、そんな流れを創れると嬉しいです。

また、刀剣ブームの今、地方のお寺や神社など収蔵している名刀を多くの人に見てもらいたいと思っている方の中にはライトなど施設の環境で適切に展示出来ない、展示の仕方が分からない所も多いと思います。

ケースには刀に適したライトが付いており、刀の保管環境も整っている為、コンセントに繋ぐだけで美術館のように美しく安全に展示出来ます。

大切に受け継がれてきた日本刀ですが、興味を持つ人が減ってしまうと後世に残せません。

1振でも多くの日本刀を綺麗な状態で後世に残したい。

私のケース作りがその一助になると嬉しく思います。

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